感染を防ぐ食事の医学


 一言でいうと… 

✔ ウイルスに対抗する白血球は、主にタンパク質と脂肪でできており、さらに合成には炭水化物を使います。

 

✔ 免疫力を維持するには、3大栄養素のバランスは、やや高タンパク、やや高脂肪で、そのぶん、炭水化物がやや少な目が理想です。

 

 感染症予防には、ヨーグルトに代表される腸内環境を良くする発酵食品、玉ねぎやニラなどに含まれる硫化アリル、さらにチキンスープが効果的だという論文も出ています。

 

✔ 身近な食べ物の中では、単独の成分で最も感染症の予防効果が高いのはビタミンDです。

 

✔ ビタミンDが多く含まれるのは、鮭やイワシなどの魚とシイタケやきくらげなどのきのこ類です。

 

 

東京大学本郷キャンパス赤門正面 本郷赤門前クリニック


 

毎週、木曜日に出演させていただいているFM「ハッピーモーニング」

2020年2月27日にお話した内容から一部を抜粋して、ご紹介しています。

 


今朝は、新型コロナウイルスに対する政府の対応の問題について、苦言を呈してきましたが、

 

最後に自分でできる感染症対策として、食事で免疫力を高める方法をご紹介したいんですね。

 

 

新型コロナウイルスも含め、体内でウイルスを撃退してくれる主役は白血球なんですね。

 

だから、白血球を十分に作れるように、栄養補給が必要ですね。

 

 

白血球は、主にタンパク質と脂肪でできているんです。

 

さらに白血球を作るときに、炭水化物を使うんです。

 

ですから、3大栄養素は、やっぱりバランス良く取る必要があります。

 

 

でも、免疫力にベストなのは、やや高タンパク、やや高脂肪で、そのぶん、炭水化物がやや少な目の食事ですね。

 

白血球の材料になる分だけ、炭水化物よりタンパク質や脂肪が、ちょっぴり多めに必要になるわけです。

 

 

目安は、ご飯やパンは3割ほど少なめで、その分、オカズが多めくらいです。

 

大雑把に言うと、ものすごくマイルドな炭水化物制限ダイエットといった感じですね。

 

 

感染率を下げる栄養成分としては、ヨーグルトに代表される腸内環境を良くする発酵食品、

 

玉ねぎやニラなどに含まれる硫化アリル、

 

チキンスープが効果的だという論文も出ています。

 

 

ただ、身近な食べ物に入っているものの中で単独の成分で、最も効果が高いのはビタミンDですね。

 

風邪やインフルエンザもちろん、結核の予防効果まで証明する論文が出ているんです。

 

 

上気道や下気道の感染に、幅広く予防効果を持っているので、おそらく、新型インフルエンザの予防にもある程度は効果がある可能性が高いです。

 

ビタミンDが多く含まれるのは、鮭やイワシなどの魚とシイタケやきくらげなどのきのこ類です。

 

これらを少し多めに取るといいと思います。