一言でいうと…
✔ 学校が休校になる中で、新型コロナウイルスから子どもを守るには、3人から4人の固定した友だちを選び、遊びも勉強も、一緒に過ごさせるのがベストです。
✔ 感染者一人が他人にうつすのは平均1.7人ですが、多くの感染者がごく身近な人も含め、誰にもうつしていないことがわかりました。
✔ ごく一部の感染力の高い人が、それこそ10人ほどまとめて感染させているので、平均すると1.7人になるわけです。
✔ 特定の友達3人や4人で遊ぶ場合は、仮にその中に感染者がいたとしても、感染力が強くなく、うつらない可能性のほうが高いのです。
✔ 毎日、別々の3、4人ではダメで、毎日、同じメンバーの3,4人に固定しないと意味がありません。
✔ 体温は毎日測定し、親同士でお互いの子どもの体温も含めて、全員の情報を共有するようにしましょう。
毎週、水曜日出演の文化放送「SAKIDORI」と、木曜日出演のFM「ハッピーモーニング」
2020年3月4日と5日にお話した内容から一部を抜粋して、ご紹介しています。
新型コロナウイルの感染の拡大を抑えるために、今週から多くの学校が休校になりましたね。
今、問題になっているのは、子供が勉強したり遊んだりするのに、どうすれば感染を防げるのか・・・ですよね。
私のクリニックにも、問い合わせや相談が、今週になって一気に増えたんです。
リスナーの方も、困っているご家庭が多いと思いますね。
もちろん、子供が一人で家に閉じこもっていたら、感染することはないですよ。
でも、それは無理!
また、脳の発育や精神面の健康にとって、良くないですね。
やっぱり、家族以外の人とも触れ合う必要がある・・・。
そこでおすすめするのが、3人から4人の固定した友だちを選んで、遊ぶのも勉強するのも一緒に過ごすことです。
新型コロナウイルスは、感染の仕方に関して、すごく特殊な性質があることが分かってきました。
それにピッタリあった予防法が、特定の3,4人の友だちと遊ばせるということなんです。
どういうことかというと・・・
感染者一人が他人に感染さすのは、だいたい平均して1.7人なんですが、
詳しく分析すると、多くの感染者が、ごくごく身近な人も含めて、誰にも移していないんです。
でも、ごく一部の感染力の高い人が、それこそ10人ほどにまとめて感染させている・・・。
だから、平均すると1.7人になるわけです。
こういうのをクラスター感染、集団での感染という意味ですが、先週からキーワードに急浮上したわけですね。
クラスター感染を起こす場所は、閉鎖された室内に大勢が密集しているところです。
日本の感染例だと、屋形船やライブハウスなんですね。
でも、校もその条件を満たすから、安倍総理は慌てて休校にするように要請したわけですね。
逆に言えば、仲のいい特定の友達、3人や4人で遊んだり勉強をするのなら、
仮に、その中に感染者がいたとしても、その友だちは感染力が強くない可能性のほうが高い。
そもそも3,4人の友だちに感染者がいる確率が低い上に、百歩譲って感染者がいて密接に触れ合っても、うつらない確率のほうがずっと高いということなんですね。
これが、インフルエンザや普通の風邪と根本的に違う、新型コロナウイルに特有に見られる性質なんです。
大事なのは、不特定多数の人とは触れ合わないこと。
その中に、ただ感染しているだけではなくて、感染力が強い人が、一人ぐらいいるかもしれない。
一人が10人に移す、その中の一人に入ってしまうかもしれないですよね。
だから、固定した3人から4人の友だちと、一緒に勉強し、一緒に遊ぶということがベストだということです。
誤解してほしくないんですが、毎日、別々の3、4人ではダメですよ。
毎日、同じメンバーの3,4人じゃないと意味がないですよ。
さらに、親同士で話し合って、友達関係の全体で感染を予防できれば百点満点ですね。
ぜひ、体温は毎日計って、親同士でお互いの子どもの体温も含めて、全員の情報を共有するようにしてほしいです。
心配なのが、学校が急に休みになったんで、先生も宿題が出せてなくて、ゲームばかりしちゃうことです。
私のクリニックでも、すでにゲーム依存症が再発した子供が、今週、続出しています。
まず、ゲームセンターは、閉鎖空間だし、ボタンやレバーを触るから、感染リスクはものすごく高い。
自宅に閉じこもってゲームをするのは、感染の心配はないが、子どもの脳と精神の発育に良くないですね。
空気がよどむ閉鎖空間でなければ、感染のリスクは低いので、ぜひ、公園で遊ぶのがいいです。
もちろん、この場合も、仲のいい特定の友だち3,4人で遊ぶのが理想的です。
でも、公園だと、それ以外の友だちも集まってくるので、心配だと思いませんか?
そういうお母さんからのご質問がクリニックにも多いんです。
しかし、公園のような屋外なら、さほど心配する必要はないというのが、多くの専門家の見解です。
ただ、自宅の部屋は閉鎖空間なので、部屋に入れるのは、特定の3,4人に限定してほしいですね。