【危険】うがいで甲状腺ホルモンが減る?


 一言でいうと… 

 

 ✔ 「うがい」の後に喉に残ったヨウ素が、わずかながら飲み込まれ、繰り返すことによって過剰摂取を起こすことがある。

 

✔ これにより「ウォルフ・チャイコフ効果」が生じ、甲状腺ホルモンが減少する危険性がある。

 

✔ 甲状腺ホルモンが減少すると、冷え性、むくみ、便秘、無気力、眠気といった症状が出る。

 

✔ インフルエンザや風邪予防も含め、普段は、残留塩素による適度な殺菌力を持つ水道水で「うがい」をするのがよい。

 

✔ 喉がイガイガするときは、軽い感染が起こりつつあるので、殺菌力が強いヨウ素が入った茶色い「うがい薬」がよい。

 

 


 

毎週、水曜日に出演させていただいている文化放送「SAKIDORI」。

2020年2月12日にお話した内容から一部を抜粋して、ご紹介しています。

 


新型コロナウイルスの予防について、WHOも厚生労働省も、手洗いと咳エチケットが2本柱として、提唱していますね。

 

「うがい」は出てきません。

 

これは、インフルエンザや風邪に対しても、方針は同じです。

 

 

 

なぜかというと、うがいは、日本独特の習慣で、世界全体では実験データは少ないので、医学界ではこれまで軽視されてきたからです。

 

でも、京都大学など国内の研究で、風邪やインフルエンザの予防には、うがいが有効であることがわかっています。

 

 

SARSについては、はっきりしたデータはありませんが、いきなり肺に感染するので、うがいはさほど予防効果はないと言われています。

 

一方、新型コロナウイルスは、喉から感染するケースも多いことが確認されているので、うがいは効果がある可能性が高いですね。

 

 

おすすめは、水道水でうがいをすることです。

 

水道水に含まれている残留塩素が、適度な殺菌力を持っています。

 

 

うがい薬は殺菌力が強すぎて、喉に住み着いて健康を守ってくれている病原性のない細菌も殺してしまいます。

 

普段は水道水でうがいをして、ノドがイガイガしてきたら、感染が始まっているので、殺菌力が強いうがい薬を使うのがいいんです。

 

 

特に、ヨウ素が入った茶色いうがい薬は、殺菌力が強いのでおすすめなんです。

 

ただし、注意したいのが、うがいの後、ほんの少しですが、喉に残っているヨウ素を飲み込んでしまうことです。

 

 

ヨウ素自体は甲状腺ホルモンを作ったり、脳の発育に不可欠な元素です。

 

国際的には、ヨウ素をしっかり摂るように推奨されているんです。

 

 

ところが、日本だけは、話は別なんです。

 

昆布やワカメなどの海藻にヨウ素が含まれていて、知らない間に食べていて、不足することは、まずありません。

 

むしろ、摂り過ぎてしまう方が多いんです。

 

 

甲状腺ホルモンは不思議なホルモンで、ヨウ素が足りなくても作れなくなるんですが、多すぎても作れなくなってしまうんです。

 

これは、医学では「ウォルフ・チャイコフ効果」と呼ばれています。

 

しかも、ヨウ素摂取量の安全ゾーンの幅が、けっこう狭いんです。

 

 

甲状腺ホルモンが減少すると、冷え性、むくみ、便秘、無気力、眠気といった症状が出ます。

 

もちろん、受験勉強にも、大きなマイナス効果になってしまいます。

 

 

おすすめは、うがい薬でうがいしたら、水道水でもう一度うがいすることです。

 

そうすると、喉に残っているうがい薬を洗い流せるので、ヨウ素の過剰摂取を完璧に防げます。